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| 第1回会員コラム マンションライフと防音 中村 利道 |
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自分では気にしない音でも、周りの人はうるさいと感じているかもしれない。
色々な暮しが集まるマンションでは周りに対する気配りがコミュニティーを形成する上で大事です。
音の問題を取り上げてみました。尚、データは日本建築学会、遮音性能規準より引用しました。 |
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| 音の基本 |
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音とは空気の振動です。 但し、振動として固体や液体の中も伝わります。
音は伝わり方により「空気音」と「固体音」があります。
音の大きさは「音圧」によって決まり、dB(デシベル)と言う単位で表されます。
物理的には20dBは10dBの10倍の音圧がありますが人間の耳には約2倍にしか聞こえません。
音の強さ(大きさ)は距離の二乗に反比例します。従って距離が2倍になれば音の強さは1/4になります。
音の高さは Hz(ヘルツ)と言う単位(周波数と言い、1秒間あたりの振動数)で表され、普通の人が聞こえる範囲は20〜20000Hzと言われています。
防音方法には以下の方法があり音源及び建物の用途や構造により、組み合わせて使います。
| 遮音: |
壁等で音を遮り、反射します。
コンクリート壁、遮音シート等面密度(比重)が大きいもの |
| 吸音: |
音を吸収して低減します。
グラスウール、ロックウール、スポンジ等多孔質なもの |
| 制振: |
振動を止めて振動による音の発生を防ぎます。
特殊な場合です。 |
| 防振: |
振動を与えないようにして、振動による音の発生、伝達を防ぎます。
二重床の柄の足元、空調室外機、洗濯機等の足元の防振ゴム |
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| 空気音に対する防音 |
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空気音の防音性能は「どれだけ音を遮断するか」を意味し、数字が大きいほど遮音性能が高いことを表します。
遮音性能は面の質量が2倍になるごとに約5dBの増加となります。従って壁の厚さを4倍にしなければ音は半分になりません。
反面、二重壁(二重サッシ)にし、再反射しない距離をあければ2倍の遮音性能になります。
| 外壁: |
一般に開口部、つまりサッシで決まります。二重サッシにすると防音性能は高くなりますが換気口の防音性能で決まる場合があります。換気口は防音タイプもありますが出来れば騒音源に面した壁にはつけないほうが良いでしょう。 |
| 界壁: |
戸境壁は建築基準法で D-40(500Hzで40dBの遮音性能) 以上が要求されています。
普通のコンクリート壁なら、ひび割れでもない限り問題はありませんが遮音性能の対象は外部に対する性能ですので室内で快適な音環境を得るには吸音と組み合わせた仕様が必要です。 |
表1と表2を組み合わせると要求する防音レベルが分かります。
例えばピアノの演奏は表1より90dBです。遮音等級D-50の間仕切壁で仕切った場合、 90−50=40 で聞こえるのは40dBで騒音の感じ方は"やや静か、小さく聞こえる"程度となります。
トイレや浴槽の排水音もマンションの騒音源のひとつです。
排水音は騒音レベルとしては低いのですが深夜になるとチョロチョロと水が流れる微かな音が耳障りになることがあります。
排水騒音の対策は排水管の防振支持や排水管に遮音シートを巻くまたはPSの壁を防音壁にする等対策が必要で、PS(パイプスペース)の位置も重要です。 |
表1 騒音レベル・・・クリックで拡大表示
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表2 遮音等級一覧(空気音)・・・クリックで拡大表示
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| 固体音に対する防音 |
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固体音の中に床に直接衝撃が加わって階下に伝わる音を「床衝撃音」と言います。
この「床衝撃音」はさらに食器を落とした時などに発生する「軽量床衝撃音」と子供が飛び跳ねた時などに発生する「重量床衝撃音」の2つに分類されます。
床防音の性能は「床で生じた音をどの程度小さく出来るか」で決められています。これを「L値」と言い、軽量床衝撃音の遮音性能を「LL」で重量床衝撃音の遮音性能を「LH」で表します。この数字は「上階の床をたたいた時に生じた音が下の階でどれだけの大きさ(DB)で聞こえるか」を意味していて数字が小さいほど遮音性能が高い事を表します。
これらの音は伝わり方も遮音の仕方も違うので不利な値がその床の性能となります。LL-45 とLH-50の場合の遮音等級はL-50です。
マンションもフローリング仕様がますます増え、カーペット、絨毯からのリフォームが多くなっています。フローリングにリフォームする際には防音仕様を義務付けるマンションが一般的になってきています。
実際の防音性能(特に重量床衝撃音)は床板の遮音性能だけではなく、スラブの厚さ、大きさ、鉄筋の量、梁の成、床材の納め方(直張、二重床、浮床等)等によって違いますのでメーカーや専門家にご相談ください。
防音性能の要求は"学校、戸建住宅"<"ホテル、病院"<"集合住宅"の順に高く、これから分かることは、音と言うのは感覚的、気分的なものだと言うことです。数値的に同じ音でも、戸建てよりマンションの方が受忍限度が低いことが分かります。つまり、家族の発する音より、他人が発する音の方がガマンの度合いが低いのです。良好なコミュニティーが形成されているマンションでは、居住者間の騒音トラブルも少ないと言えます。
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表3 遮音等級(床衝撃音)・・・クリックで拡大表示
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